▲部員たちと大会で使われたロボット
―TEXNITISではどのような活動をしていますか?
主にNHK学生ロボコン出場を目指し、ロボットの機構を作成する設計班、電気回路を作成する回路班、プログラムを作成する制御班の3つに分かれ活動しています。他にはみやこ祭でロボットの展示を行っています。
▲部室の様子
―どのような学生が所属していますか?
今年度は3年生1人と1年生8人が所属しています。システムデザイン学部の学生が多いですが、法学部や都市環境学部所属の部員もいます。
―これまでの活動実績を教えてください。
NHKロボコン本戦には、2017年度に出場して以来、5年間出場できていませんでした。しかし、2022年度にはビデオ審査を通過して本戦に出場することができ、予選リーグでは1勝1敗の成績を収めました。2022年度に出場することができたのは、その年の努力だけでなく5年間の技術の積み重ねによるものも大きいと思っています。
―昨年、NHK学生ロボコンに出場が決まった時はどのような気持ちでしたか?
2次ビデオ審査に合格した時は、今までの努力が報われた感動と、本戦に向けて都立大の名に恥じないよう身が引き締まる思いでした。春休みは、ほぼ毎日大学でパーツ加工とはんだ付けを行っていて、遊びに行くような時間が全くなかったので出場できて本当によかったです。
―昨年の大会の競技課題は「LAGORI〜ラゴリ〜」でしたが、その課題に向けてどのように取り組んだのですか?
競技課題LAGORIのモチーフとなったインドの屋外ゲーム「ラゴリ」は、石の塔(「ラゴリ」)を積み上げるチームとそれを妨害するチームに分かれて戦う競技です。そのため、ボールを投げるロボットとラゴリを積むロボットの2種類を製作する必要がありました。それぞれ人力で製作し、どのくらいの速度でボールを飛ばせばラゴリが崩れるのか、ラゴリを積むのにどの程度の時間がかかるのかを検証しました。そして、設計班、回路班、制御班関係なくロボットのアイデアを出し合い、機体のイメージが固まった後、班ごとに並行して作業を進めました。
▲大会で使われたロボットたち
―具体的に各班でどのように取り組んだのですか?
設計班ではロボットの外形をおおまかに決定し、3D-CADソフト等を用いて細かな部分の設計を行いました。一方、制御班は、設計班・回路班と機構や回路の詳細な仕様を打ち合わせながら、全体のシステムの設計を行い、その後、詳細な設計や製作作業を繰り返しました。
―課題のなかで上手くいったところはどこですか?
ボールを投げるロボットの自動操縦です。あらかじめ走るコースを設定する自動操縦に挑戦したのですが、自動走行は初めての経験であり、製作中はうまくいかないことが多かったです。しかし、大会本番ではきれいに走ってくれたので、努力が報われた思いでした。
―課題のなかで特に苦労したことはありますか?
2次ビデオ審査では、ラゴリを倒して全て積みあげるという動作を、ロボットが1分30秒以内に終わらせる必要がありました。初めは3分もかかっていましたが、何度も練習を繰り返し、1分20秒程度まで縮めることができました。 また、製作中はロボットの足回りや前述の自動走行の調整に苦労しました。大会ではうまく動作させることができたものの、全員で思い描いていた走行速度とはなりませんでした。
―大会を振り返って、どう思いますか?
最高のメンバーでベストを尽くすことができたと思います。大会参加可能メンバー数と当時の部員数が同じ6人で、個々がしっかり役割を持って活動できていたことが、5年ぶりの出場にも関わらず1勝を勝ち取れたことにつながったと思っています。メンバーと充実した幸せな時間を分かち合えたことは、今でも色あせない大切な思い出です。
―今後の目標などあれば教えてください。
NHKロボコンの決勝トーナメントに出場することが目標です。今までTEXNITISは2回の出場とも1勝1敗で予選リーグを突破することができなかったので、その壁を越えていきたいと思っています。
今後のTEXNITISの更なる活躍に期待しましょう。
【取材・文:都市環境学部 林田拓己(学生広報チーム)】