東京都立大公式WEBマガジン
2022.03.25
※2022年3月以前に都立大HP「People都立大人」に掲載された記事のアーカイブ記事です。

TEXNITIS―職人たちの挑戦

この記事を共有する

【2021年1月29日掲載記事】
ー2020課外活動団体紹介⑧(TEXNITIS)ー
コロナ対策による制限の中でも手を緩めない職人がいる。今回はそんな彼らロボコン部TEXNITISの代表である大井氏に話を伺った。(2020年10月、12月取材)

キービジュアル
▲ TEXNITISのロゴ

―まずTEXNITISという団体についてお聞きしたいのですが、どんな団体かPRポイントなどを教えてください。

TEXNITISは創部してからまだ5年目ですが、ここ数年は特に技術継承に力を入れてきたので、新人教育の環境が整っています。安定した下地が整ってきたところで、ようやく結果を求められる団体になりました。これからの活躍にはぜひ期待してもらいたいです。そして、これから入ってくる新入生にとっては、全国の強豪校と渡り合える環境でものづくりができることを約束します。

―TEXINITISが誇る技術などはありますか?

TEXNITISはNHK学生ロボコンの制覇を目標に活動しています。基本的な基盤や制御文(ロボットを制御するために書いているプログラミングコード)など、その年のルールに限らず必須となる基礎技術には力を入れており、同時にそれを引き継ぐシステムも築いてきました。これにより新入生には素早い学習法を提供し、経験者は実装の手間がなくなることで新技術の開拓が可能になっています。

―では、今年度の活動はどうでしたか?

5月に1年間の成果をかけて戦う大会(NHK学生ロボコン)の出場を予定しており、その選考会である2次ビデオ審査の準備のために活動していました。この2次ビデオ審査の期限は4月頭でしたが、それを迎える3月終盤の時点で新型コロナウイルス感染症の影響により活動ができなくなりました。そのため、ロボットの動画撮影を行うことができず大会を棄権せざるを得なかったです。大会自体も中止になりオンラインの交流会に変更となりましたが、動画撮影もできていなかったので、それも参加できない状態でシーズンを終えました。 活動自粛期間中は大学構内に入ることができなかったため、部室にある工作機械や機器に触ることができませんでした。また、来年度の大会ルールも不透明でしたので、この期間中にとれる活動手段は数少なかったのですが、部員一同、大会にかける想いが強いこともあり、各自で技術開発をする等できる限りの活動をしていました。
10月からは対面での活動ができるようになりました。2時間という限られた時間の中で行えることを整理し、対面でしかできないようなことをしていました。主に新入生の指導や昨年度の引継ぎといったところに主眼を置いていました。12月の第3週からは最大の目標であるNHK学生ロボコンの書類審査があったので、それまでに試作機を製作し、書類に来年度の試合の見通しを書けるよう努めました。

―活動の中で思い出深いことなどはありますか。

昨年度シーズンは、創設時のメンバーが大学院を卒業し就職するため、この部で活動できる最後の年でした。それだけに力を入れていましたが、感染症の影響で大会棄権という残念な結果となりました。今年度は、昨年度涙をのんだ先輩方のためにも何とかして本戦出場を勝ち取りたいです。

イメージ02

TEXINITISの部室の様子。たくさんの部品や、製作されたロボットがある。

―では今後チャレンジしたいことなどはありますか?

予想はしていましたが、感染症は落ち着くどころか威力を増してきています。今後大学が再び閉鎖する可能性も視野にいれながら、昨年度を超えるペースで開発を続けなければならないと思っています。

―最後に新入生に向けてメッセージをお願いします。

後悔はさせません。一度部室に見学にいらしてください。いつでもお待ちしております。

悔しさをバネに再び大会へ挑戦する姿勢にはゆるぎない力強さがあった。技術と想いを受け継ぐ彼らの今後の活躍に期待したい。
※コロナウイルス感染拡大に伴い、紹介されている活動の内容等は変更となっている場合があります。

【取材・文:都市環境学部観光科学科 山岸玲司(学生広報チーム)】

TOP