鳥人間コンテスト優勝を目指す巨大な翼
【2021年1月29日掲載記事】
ー2020課外活動団体紹介⑨(鳥人間部T-MIT)ー
今回取材を行ったのは、人力プロペラ機を制作している「東京都立大学 鳥人間部 T-MIT」である。システムデザイン学部がある日野キャンパスの作業場で製作を行っているということだが、コロナ禍の中、どのようにして活動を行っているのか。早速、代表の小幡さん(システムデザイン学部航空宇宙システム工学科2年)にオンラインでインタビューを行った。(2020年12月取材)
ーお忙しい中、インタビューに答えていただきありがとうございます。現在の活動について教えていただけますでしょうか。
僕たちは、鳥人間コンテスト(※毎年夏に琵琶湖行われる、人力飛行機の飛距離を競う大会。テレビ番組として全国で放映される。)という大会に向けて、人の力だけで空を飛ぶことのできる人力プロペラ機を開発しています。
現在は製作途中の機体があるのでその完成に向けて活動しています。製作するパーツごと(翼、プロペラ、駆動・フレーム(ギア・骨組み)、電気装備)に班を4つ組んで、週2・3日活動しています。
現在、部員は2年生が8人、1年生が10人です。航空宇宙システム工学科14名、機械システム工学科1名、電子情報システム工学科3名となります。大学からのコロナウィルス対策のルールに則って活動しており、作業場には所定の人数が最長1日2時間まで滞在するようにし、大学に来る前に検温を行っています。
また、2021年の1月に次回の大会に関する説明会が主催者により行われるので、参加する予定です。
ーありがとうございます。今年度プロジェクトの特徴を教えて下さい。
今回制作している飛行機は、前の機種に比べて350mm翼が長く、部活史上最大の大きさとなる飛行機を作っています。翼が長くなることでパイロットに対する負荷を下げることができます。また、ARメガネを使って、パイロットの視界に情報を映し出す、パイロットナビゲーションシステムも研究開発中です。
ーなるほど、部活史上最大の大きさの飛行機なのですね!また、ARグラスを開発とは・・・!とてもハイテクですね(笑) コロナ禍で製作時間が少なくなってしまったと思うのですが、どのようにして乗り越えているのでしょうか?
昨年度製作途中であった機体を再活用することで製作量を減らしました。自分たちで1から機体をつくりたい気持ちはありましたが、大会に出場して記録を残して次の世代につなげることが一番大切だと考えこの決断をしました。
ーそのようにしてコロナ禍を乗り切ろうとしているのですね。代表として大変大きい決断だったのではないかと思います。現在のチームの目標を教えて下さい。
機体を完成させて鳥人間コンテストに出場し、優勝することです。鳥人間部T-MITは大会に出場しているものの、台風などのために過去4年間会場で飛べていないため、次こそは会場でフライトしたいと思っています。
開発中のARメガネ型パイロットナビゲーションシステム(写真左)
部活ではパーツごと班に分かれて活動。これはプロペラ班作成のプロペラ。(写真右)
ーありがとうございます。大会で良いフライトができるよう、とても応援しております。コロナウイルスが流行り始めて、社会ががらっと変わりましたが、部内でなにか変化はありましたか?
部内でもオンラインが当たり前の生活になりました。今までは作業場に来て対面でコミュニケーションを取ることが多かったのですが、ZOOM経由で行うことが普通になりました。その結果、今までよりコミュニケーションが増えたような実感があります。また、作業に来た時に部員同士話すなどして各々モチベーションを高めあっていると思います
ーなるほど!大変な状況ですが、コミュニケーションが増えるという良い面もあったのですね。オンラインのコミュニケーションが増えたとおっしゃっていましたが、新入部生の勧誘はどうされたのでしょか?
現時点で、新入部員は10人入ってくれました。とても嬉しいことだと思っています。方法は部のツイッターアカウントで宣伝したり、ZOOMでのオンライン新歓やLINEのオープンチャットを実施したりしました。
また、日野キャンパスに拠点を持つサークル合同でのオンライン新歓を行ったりもしました。1年生側もオンラインの情報にアンテナを張ってくれているように感じています。
ーここでもオンラインを活用されているのですね!せっかくなので、新入生に一言いただけますでしょうか?
サークル活動はそこでしか出会えない仲間に出会えたり、 そこでしかできない経験があったりすると思います。大変な状況で、わからないことだらけだと思いますが、自分にあった部活や同じ目標を持った仲間に出会えたら良いと思っています。その中にぜひ、T-MITも検討してみてください。連絡方法としてはTwitterでT-MITのアカウントにDMして欲しいです。LINEのオープンチャットに入ってくれてもOKです。
部で製作した作業着に身を包む部員(2020年12月撮影)
ーありがとうございました。今後も優勝に向けて活動を頑張ってください!
※コロナウイルス感染拡大に伴い、紹介されている活動の内容等は変更となっている場合があります。
【取材・文:システムデザイン学部 都城間佑樹(学生広報チーム)】