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2022.03.25
※2022年3月以前に都立大HP「People都立大人」に掲載された記事のアーカイブ記事です。

少林寺拳法の魅力に迫る

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【2021年1月20日掲載記事】
ー2020課外活動団体紹介③(少林寺拳法部)ー
「少林寺拳法」を皆さんはご存知でしょうか。中国のカンフーや少林サッカーの少林をイメージする方も多いかもしれませんが、実はそれらと全く別物です。
正確に知られていないことが多いのが少林寺拳法ですが、都立大には少林寺拳法部が古くから歴史を残してます。そんな都立大少林寺拳法部から、3年の荻沼さん(法学部法学科)・隅山さん(システムデザイン学部インダストリアルアート学科)、2年の内山さん(システムデザイン学部機械システム工学科)にお話を伺いました。現部員の皆さんから少林寺拳法について語っていただきます。(2020年12月取材)

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コロナ禍で行われた12月の納会。ここで3年生が事実上の引退となる。
―本日はお忙しい中Zoomでの取材にご協力いただきありがとうございます。はじめに、少林寺拳法とはどのようなスポーツなのか教えてください。

荻沼 こちらこそありがとうございます。少林寺拳法とは、香川県発祥の日本独自の武道です。突き(世間一般で言うパンチのようなもの)や蹴り(キックのようなもの)の剛法と投げや固めの柔法の2つの組み合わせによる護身術です。少林寺拳法では、実際に戦うのではなく、技の正確性や冴えを競う演武や、技法をより深めるため、防具をつけて適切な攻防を修練する運用法を行います。演武は、1人で行う単独演武、2人で行う組演武、6人~8人で行う団体演武があります。

―少林寺拳法についてご説明いただいたところで、都立大少林寺拳法部の簡単な歴史と、部員の人数を教えてください。

隅山 都立大少林寺拳法部は1998年に創立され、20年以上も続いています。部員数に関しては、12月に引退した3年生は男子6人、女子7人の計13人が所属しており、2年生は男子6人で活動しています。

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▲ 2020年、少林寺拳法部2,3年生と監督として指導されている山口先生

―なるほど、20年以上にも及ぶ歴史を残してきた都立大少林寺拳法部ですが、近年の活動実績はいかがでしょうか。

隅山 2019年度においては、関東学生大会単独演武茶帯の部第4位、全日本学生大会男子茶帯の部本選出場、八王子市民スポーツ大会単独演武有段の部第2位、組演武級拳士の部第3位という実績を部員が残してくれました。

―かなり好成績ですね。さて、約20名もの部員がいわゆるマイナースポーツに取り組んでいるということですが、ここで都立大少林寺拳法部の魅力を御三方に語っていただきたいです。

荻沼 私は高校時代からの経験者ですが、大会で勝つことを目的に部員一丸となるべき高校の少林寺拳法部と違って、部員それぞれ部活にいる目的がバラバラでも都立大少林寺拳法部なら共存できると思っています。例えば、大会で良い成績を出したい人、大会には興味がないけれども技を極めたい人、昇級に重点を置かずにあくまで護身術を学びたい人など、どんな目的であれこの部活ならば一人一人が自身の目標に向かって進んでいけるのではないでしょうか。

内山 まず、学年の垣根を越えて仲が良いのではないかと思います。また、少人数だからこそ丁寧に部員同士で教え合える環境が整っているし、初心者として入部しても黒帯の経験者の人から指導を受けることもできます。

隅山 都立大少林寺拳法部は、いつ始めたかに関わらず気兼ねなく成長し合える体制ができていると思います。少林寺拳法は昇級や昇段によって選手として使用できる技が変わることはなく、その種類が増えていくだけなので、経験者も初心者が使用する技を究めて大会で披露していることがあります。だからこそ、初心者が経験者と全然違う活動になってしまうことはなくお互いを高め合うことができるのではないでしょうか。今日取材に参加している他の2人は経験者として入部しましたが、私は中学・高校で文化部に所属しており、大学になって少林寺拳法を始めました。そんな状態で少林寺拳法部に入っても3年間楽しく活動できています!

―しかし一方で、マイナースポーツということもあってなかなか部の存在を認知してもらうことは大変である上に、今年度は新入生勧誘も含めた部活動の実施自体が困難であったように思います。コロナ渦での活動は具体的にどのようなものであったのでしょうか。

荻沼 例年だと4月に新歓があり、7月に府大戦が行われて8月に合宿に行くのですが、今年度は新型コロナウィルスの流行でこれらを行うことができませんでした。都立大体育会合同新歓で部活紹介をしたり、少林寺拳法部主催で新入生と現部員のオンライン交流会を行ったり、オンラインでの練習をしたりというのが今年度の主な動きであったと思います。また、後期になると都立大南大沢キャンパスのアリーナを借りて何回か対面での練習を行うこともできました。仮入部に来てくれた1年生も何名かいます。

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▲ 本来行われるはずだった新歓での例年の演武の様子

―都立大少林寺拳法部にとっても今年度は非常に大変な期間であると思います。最後に、この状況下で部活に入部できていない新入生に一言お願いします。

内山 まずは少林寺拳法部で少林寺拳法を体験しに足を運んでほしいです!また、体験時の連絡先等に関しては、後期の教科書郵送時に同封されている「みやこどり」を確認してみてください!

この記事を通して少林寺拳法とは何か、そして都立大少林寺拳法部がどのような団体なのか理解が深まりましたでしょうか。コロナ禍で活動自体が困難な中、それでも少しずつ前に進んでいくことができていた少林寺拳法部の活動に今後も期待したいですね。

※コロナウイルス感染拡大に伴い、紹介されている活動の内容等は変更となっている場合があります。
【取材・文:人文社会学部 樫村日奈太(学生広報チーム)】

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