全日本学生大会5連覇、テコンドー部の強さに迫る
【2021年1月19日掲載記事】
ー2020課外活動団体紹介②(テコンドー部)ー
学生広報チームが今回取材させていただいたのは、テコンドー部。あまりメジャーではないスポーツゆえ認知度は低いものの、テコンドー部の実績は輝かしい。なんと昨年までの全日本学生大会において5連覇を果たしているのだ。
今年度は新型コロナウイルスの影響で、活動に様々な制限がかかる中、この状況をどのように乗り越えてきたのか。そこから見えてきたテコンドー部の強さの秘訣とは。テコンドー部主将、板倉広昂さん(都市環境学部環境応用化学科3年)にインタビューを行なった。(2020年10月、12月取材)
―お忙しいところ取材をお受けいただきありがとうございます。まず、テコンドー部はどんな団体か、PRポイントなど教えてください。
テコンドーは大学から始める人が多いので、大学から始めた人でも十分結果を残せる競技です。マイナースポーツだからこそトップとの差を身近に感じながら練習することができていると思います。実際に道場に行き、プロの方と練習を行うこともあります。全日本学生大会という学生の日本一を決める大会では、去年まで5年連続で総合優勝しており、それは大きなアピールポイントです(今年度はコロナの影響で大会への参加大学が少なかったため記録なし扱いとなり、総合優勝校が決定されなかった)。また、練習は集中して真剣に取り組んでいるけれど、普段の部員同士の仲はとても良く和気あいあいとしているところも、この部活の魅力だと思っています。
先ほど、大学から始める人が多いと言いましたが、ちゃんとカリキュラムが組まれているので初心者でも安心して取り組むことができます。4月に新勧があり、6月と10月に部内戦、12月に学生大会があります。10月の部内戦は団体戦になっているので、同じ団体の先輩が1年生に指導してくれます。このカリキュラムのおかげで部員の仲も深まっていくし、イベントを繰り返すごとにレベルアップできるので、そこも魅力的なポイントかなと思います。
▲ 全日本学生テコンドー選手権(2019年12月)での集合写真。見事5連覇を成し遂げた。
―和気あいあいとした部活の雰囲気と話されていましたが、様々なレベル、モチベーションの部員がいる中で、チームの雰囲気のバランスはどうやって調節していますか?
初優勝時と2連覇目までは、チーム一丸となって頑張ろうという空気感がチームにあったのですが、優勝を重ねていくごとに慣れていってしまい、チームとしてのモチベーションが下がってきてしまいました。それによって部員の中で練習に対する熱量の差も見えてくるようになりました。そこで現在は、学生だけでなく大人も参加する全日本大会で入賞するという更なる高い目標を立てることで、みんなを引っ張っていこうとしています。また、今までチームの方針がしっかりと定まっていなかったので、僕たちの代からは「与えられた環境で最大限努力する」という方針を立て、それに沿って部員には練習を頑張ってもらうようにしています。
―この方針は色々な制限のあるコロナ禍において役立っていそうですね。
はい、今まで以上に練習場所が取れなかったり、練習や試合ができなかったりすることがありました。しかし、最初に立てた方針によって、部員一人一人が今やるべきことを考えて活動するということにつながっていると思います。
―チームづくりにおいて参考にしたものはありますか?
僕自身、中高でバスケ部に入っていたのですが、中学の時のバスケ部の監督をすごく尊敬していて、その監督がよく言っていた「与えられた環境で最大限努力する」「頭とハートで勝負する」という言葉を常に意識してきました。その言葉、考え方をテコンドー部で活動する際にも取り入れています。運営の方針も、中学のバスケ部の監督から参考にしているものは多いです。また、先輩方からのアドバイスもとても参考になっています。
―先ほど仰っていたプロの方との練習はどれほどあったのですか?
普段から道場に行けば、プロの方から指導を受けられ、一緒に練習することができます。毎年、都立大杯という都立大(旧首都大)が主催する大会がありますが、僕がいくつかの道場で練習していて、プロの方と交流をもっていることで、昨年度のこの大会では日本代表の方を4、5人お呼びして審判、指導をしていただきました。部活動にトップレベルの方を呼ぶことでレベルの高い指導・練習ができる環境を整えることを意識しています。
▲ 首都大杯の様子。テコンドー日本代表の選手陣に審判・指導をしていただいた。
―そのようなコネクションは先輩方から受け継いできたものですか?
そうですね。もともと先輩方がもっていたつながりで道場に連れていってもらい、次の合同練習へのお願いをしています。道場によって色んな色があるので、それぞれの道場で様々な技術を取り入れていき、自分の練習で消化していくということを行なっています。
―では、今年度の活動内容について教えてください。
最初はZoomを用いて筋トレを中心としたメニューを行いました。その後技術維持のために、家でもできる基本の蹴りや動作の練習も始めました。緊急事態宣言が解けてからは、各々が公園などで自主練をして、その報告をしあいました。しかし、オンラインでは一方的な指導になってしまい、部員全員の動向を把握することが困難でした。そこで部を小さな班で区切り、その班ごとに練習計画を立てるなど、オンラインでも組織的に行動することを意識しました。結果的に一人一人が自分で練習メニューを考え、課題に意欲的に取り組むことができ、自粛期間中でもモチベーション維持ができたと思います。また、この縦割り班によって部員同士の仲も深まったので、この取り組みは成功したと思います。 11月には、2時間という制限がありつつも練習を再開することができました。2時間という制限があると、やるべきことをうまく時間内に終わらせていく必要があるので、時間の使い方について僕からよく呼びかけをしています。部員の意識も変わってきていて、練習開始時や休憩後もすぐに切り替えて練習に取り組むようになりました。
―色々なことがあった今年度、改めて振り返ってみてどうでしたか?
いろいろ工夫をして頑張りましたが、目標がなくなったというのは大変でした。全日本学生大会も交流試合のような形で開催となり、また全日本大会も型のみで組手の試合が行われなかったことで、部員のモチベーションを維持するのが難しかったです(型への出場には、取得に3年~4年ほどかかる黒帯以上である必要があり、多くの部員は参加することができなかった)。
―では、今後挑戦していきたいことについて教えてください。
コロナの影響で大会内容に変更があり、大学からテコンドーを始めた多くの部員が目標としていた全日本大会入賞や、全日本学生大会での総合優勝という夢が途絶えてしまいました。しかし、これで諦めてしまえば次につながらないと思っているので、来年度以降も全日本大会入賞、全日本学生大会総合優勝を目指して頑張っていきたいと思います。
―最後に新入生に向けてメッセージをお願いします。
私たちは現在全日本学生テコンドー選手権大会を5連覇しており、さらに上のカテゴリーである全日本テコンドー選手権の入賞者輩出を目標に日々練習を行っています。といってもガチガチな体育会というわけではなく、ほとんどの人が初心者から始めていますし、練習も和気あいあいとした楽しい雰囲気です。また、荒川キャンパスでの活動も行っており健康福祉学部の部員が多いのも特徴です。私たちと一緒にテコンドーをして大学生活を楽しみませんか?待ってます!
―応援しています!本日は取材をお受けいただきありがとうございました!
※コロナウイルス感染拡大に伴い、紹介されている活動の内容等は変更となっている場合があります。
【取材・文:都市環境学部 飛松涼太、都市環境学部 山岸玲司(学生広報チーム)】