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2022.03.25
※2022年3月以前に都立大HP「People都立大人」に掲載された記事のアーカイブ記事です。

2018課外活動団体紹介① 学術探検会

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【2019年1月11日掲載記事】
学生広報チームが、学術探検会への取材を行いました。学術探検会の皆さんに、活動内容や気球の魅力、そして大会の結果と今後の展望についてインタビューさせていただきました。その模様を記事としてお伝えします!

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気球がたくさん空を飛ぶ様子、とてもきれいです!

活動内容、そして気球の魅力とは

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▲ 朝早くからの活動。気球はとても大きい!

まずは学術探検会今シーズン代表の内野友樹さん(物理学コース3年)と、前代表の福島ゆりなさん(シスデザ情通4年)に、学術探検会での活動内容と、気球の魅力についてお話を伺いました。
気球の楽しさ、難しさを知ると同時に、気球について熱心に教えてくださるお2人の親しみやすさから学術探検会の和やかで自由な雰囲気を感じられる取材でした。

―お2人が学術探検会に入った理由は?

内野さん〈以下、内〉:友達にジムが使えるよと言われて、特に新歓も行かずに入っちゃいました(笑)。気づいたら気球にハマってました。
福島さん〈以下、福〉:新歓のビラ配りでビラをもらって、面白そう、気球やってるんだ入ろうって思いだけで入りました(笑)。私は新歓も全部行きましたね。

―どうして代表になったのですか?

内:特になりたいという思いはなかったのですが(笑)。自分の代に引き継いだときに、自分がライセンスをとることになりまして……。ライセンスを取るということは、フライトの全責任を負う立場になるので、周りからの意見で、自分が一番上の立場になった方がいいのではないかとなり、やることになりました。
福:彼、1年生の夏まではほとんど活動に参加していなかったんですよ(笑)。
内:そうなんです(笑)。ライセンスを取ることになり、何も知らない状態ではまずいのではないかと思って大会に行き出してから、気球きれいだなと思って、気がついたらハマってました(笑)。
福:私は、メンバーの中で、自然とそうなりました。1番活動に参加していたのもありますが、自分の学年はみんなで活動して、代表が私だったという感じですね。

―これまで気球に乗った経験はありましたか?

内:経験はないです。大学に入ってから始めました。
福:私も大学に入って初めてですね、気球を直に見たのも初めてでした。
内:何も知らずに行って、気球って何だろう?と思いながら空を飛ぶ様子を見ていました(笑)。
福:気球の世界で実際に活躍している方々の大半は、親が気球をやっていて、その影響から自然と自分もやっていたという方なのですが、首都大の学術探検会にはそういった方はいなくて、全員が大学で初めて気球を知りますね。

―活動はどのようにしていますか?

内:練習は渡良瀬遊水地で、土日をメインに行います。気球を飛ばすのは朝の日の出から2時間後位までしかできないので、大会で遠征したときなどでは、空き時間は観光とかをしています。 福:大会では朝の他に、午後3時くらいからの競技もあったりします。朝の競技は9時には終わるので、仮眠や昼食を摂り、観光などをした後、午後の競技に臨みますね。

―観光をしているとのことで、外に出向くときはプチ旅行のような、自由な雰囲気なのですね。

内・福:そうですね(笑)。活動の雰囲気はわりと自由ですね。

―競技の基準は、どんなものでしょうか?また、競技において重要なところはどんなことですか?

内:様々ありますが、基本は上空からゴールの中に砂袋を落として、マークと砂袋の距離の近さを競います。
福: 進行方向は風任せなので、いかに風を読むかが重要ですね。学術探検会では基本、上空班はパイロットのみで、地上班から地上の風を指示しながら、砂袋を落としていきます。

―ライセンスとはどんなものですか?

福:ライセンスを持っている人が、気球の操縦をすることができます。
内:火を焚いて気球を上下させるのにライセンスが必要です。

―ライセンスを取るのは大変ですか?

内:大変です(笑)。感覚が重要なので、教本もなく……、教官に聞いて、技を盗むしかないんです。あと、安全に着地できるのかといった、恐怖との闘いでもありますね。
福:ライセンスを取る練習では、着地の練習がメインですね。 内:安全に飛んで、安全に降りて、それを繰り返すうちに、飛べるようになり、行きたいところに行けるようになり、競技もできるようになっていくのだと思います。

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▲ 気球を操縦する内野さん。

―気球の操縦で難しいところはありますか?

内:感覚を頼りに気球を操縦することが難しいですね。その日の湿度、気温によって気球の飛び方は違いますし、また、それらを感じる自分の感覚もその日によって違うので。 福:感覚でしか分からない部分だけれど、判断が鈍ると命取りとなることもありますね。感覚を言葉に表せると良いのですけれども(笑)。

―気球の楽しいところはどんなことですか?

内:普段と違う雰囲気を味わえることです。普段気にしている事とかから離れた場所に行って、地上は車通りが少なく静かで、上空は火を焚く音以外静寂ですし、気球はゆっくり飛ぶので飛んでいる感じがしないんですよね。そんな不思議な感じが好きです。
福:自分は気球に乗りたい!と強く思っている訳ではなくて、地上で地図を見ているだけでも楽しいですね。気球の飛ぶ方向を予測しながら地上班の行動を考えるのが好きです。また、気球の競技人口は少ないので、普段の学生生活では関われない年代、経験をしている方々と交流を持てるのも楽しいです。チームごとに戦略や気球の扱い方が様々で、気球の新たな面も交流の中で学べますね。

―首都大チームの強みは何ですか?

福:年中気球を飛ばせることです。気温や、周囲の立地の関係で、場所によっては秋冬しかできないチームもあるので。
内:外気温との差で気球は浮くので、暑い時期だと気球上部分の耐熱限度と乗れる人数の制限がかかってしまいます。学術探検会の練習場所である渡良瀬遊水地は周囲に田んぼと遊水地が広がっていて、田んぼ以外の草地の上で年中練習できます。暑い気候で飛ばすのに慣れられますね。

―提案公募支援を申し込んだ理由を教えてください。

内:活動量が50時間を超えると、社会人の大会に参加できるのですが、今の活動量では足りないので、提案公募を利用して余裕を持って活動し、上位の大きな大会に挑戦してみたいという思いがあり、申し込みました。

―今後の目標は?

内:佐賀である大きな大会に出場して、名を刻むことです。
福:ゴールのマークに砂袋が積みあがっていくような、レベルの高い大会なので、そういった大会に自分たちも出て、大会の雰囲気を感じてみたいですね。

―部員の構成はどんな感じですか?

内:大体各学年5人前後ですね。
福:様々な学部の方を歓迎しているのですが、比較的理系が多くなって、何故か偏りがちですね。引退の概念がゆるめなので、院生の方も大会に来ます。

―最後に首都大生に向けてメッセージをどうぞ!

福:まずは学術探検会の存在を知ってほしい!学内で知らない方が多いので、気球をやっている団体があることを皆さんに知ってもらいたいですね。
内:知ってもらった後は、ぜひ部員として入ってほしいです!部内での活動内容は様々あり、部員で役割分担をするため、個人の特性に合った活動を行えます。きれいな写真を撮りたい方も、運動が苦手な方も、バリバリ体を使いたい方も、男女問わず誰でも大歓迎です!

大会、そして今後の展望は―

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▲ 気球から眺める、田んぼが並んだ景色

続きまして、学術探検会今シーズン代表の内野友樹さん(物理学コース3年)に、大会の結果と今後の展望についてインタビューさせていただきました。今後さらに活動の幅を広げ、数々の挑戦をしていこうとする姿勢が印象的でした。

―今年度出場した大会を教えてください。

内野さん〈以下、内〉:出た大会は、8月の北海道バルーンフェスティバル、10月の会津塩川バルーンフェスティバル、12月の琵琶湖横断熱気球大会と渡良瀬カップ「12月の風」です。北海道バルーンフェスティバルでは、全日程を通して天候が悪く、危険性が高かったためキャンセルの連続で、飛ぶことができず、結果を残すことができませんでした。10月の会津塩川バルーンフェスティバルでは、僕ではなくもう1人のパイロットが出場して、全体で12位、学生のみの順位では1位との結果でした。琵琶湖横断熱気球大会とは気球で琵琶湖を横断するのですが、今年は気候が温暖で、気球が飛ぶのに良い風が吹かなかったので、横断できず、ゆっくりとフライトを楽しむ大会となりました。「12月の風」は、学術探検会の練習場所である、渡良瀬遊水地にて行われました。この大会も僕ではなくもう1人のパイロットが出場したのですが、パイロットの都合もあり、初日のみの参加となりました。

―今までの活動を振り返って、来年どのような活動をしていきたいですか?

内:今年度は天候に恵まれず、満足が行くほど飛ぶことができませんでした。しかし、提案公募による支援をいただいたことや小学校で気球体験を行わせていただくなど活動の幅が広がり、今後さらに挑戦したいと思うことが増えました。 来年度は、もう1人のパイロットが卒業してしまい、パイロットが僕1人だけになります。まずは、練習をコンスタントに行い、大会に出場するためにも、できるだけ早く後輩パイロットを育成したいですね。後輩を育成しながら、僕のフライト時間を50時間に達するようにして、佐賀の日本選手権に出たいですね。
個人的に新しく挑戦したいこととしては、渡良瀬遊水地での飛べるエリアが広くなる冬のうちに、40kmのロングフライトに挑戦して、記録を残してみたいと思っています。表彰とかはないのですが、気球連盟に申請すると順位が出されるので、飛べそうなときに挑戦して、順位を残してみたいです。
また、そろそろ気球の買い替えの目安を迎えそうなので、今年度中に新しい気球を購入して、また新しく挑戦できることが増やしていきたいです。
さらに、今年度の活動として、10月に八王子青年会議所からの依頼で、小学校にて気球体験を実施させてもらいました。プロの方に教えていただいきながら行ってみて、とても有意義な経験になりましたね。これは来シーズンの代表次第ではありますが、僕としてはこの経験を生かして、首都大や他の場所でも気球体験を実施してみたいですね。
来年度のパイロットが育つのも楽しみですし、活動の可能性は無限大ですね(笑)。

今後新たな挑戦を重ね、さらなる飛躍を期待しています!
学術探検会の皆さま、ご協力ありがとうございました!

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▲ 雲の上も気球は飛びます!

【取材・文:経営学系 長野由佳、作業療法学科 岡田志穂乃(学生広報チーム)】

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