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2022.03.25
※2022年3月以前に都立大HP「People都立大人」に掲載された記事のアーカイブ記事です。

課外活動団体紹介 ⑤人力飛行機研究会 MaPPL

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【2018年4月2日掲載記事】
その時にカける青春

キービジュアル
南大沢キャンパスでの練習風景1

本格的な夏が始まろうとしている7月。
その時、その鳥は、人、人々の思いは空を翔(かけ)た。

誰もが息をのみ、祈り、見守った。水しぶきが上がる。記録は??

325.1m 第5位

「満足のいく結果ではなかった」

そう振り返るのは来年度パイロット安藤(都市基盤 2年)。
鳥人間コンテスト2017年は人力飛行研究会MaPPLの目標の一つであるチーム記録(392.06m)の更新とはならぬ内にその幕を閉じた。

2016年の前大会で、準優勝したMaPPLは、チーム記録を更新してなお、さらなる高みを目指すべく飛行法を抜本的に見直す大改革に挑戦。しかしその過程で、飛行法の変更は大規模な設計の見直しも必要となることが判明した。そのことに気付いた時には、大会本番は間近。
飛行法の変更を、前大会と似た設計機体でこなすというスタイルでのある意味不本意なフライト。予想を超える困難に遭ったMaPPLは、悔しくも、記録の向上につなげることはできなかった。

MaPPLは、創設以来24回ある大会のうち、22回の出場を決め、上位常連、時に優勝経験もあるという、滑空機部門のまさに強豪である。そんな経験と実績のある強豪でさえ、想像を遥かに越える困難に遭遇するということは、鳥人間の難しさを我々に伝えてくれる。

「滑空機はすごいですよ すごい、詰まってる。」

来年度パイロット安藤はそう語る。大会を終えて1ヶ月を経た9月にはもう次期大会を視野に入れた活動が開始された。時には片道3時間かけて練習場へ通い、時にはチームメンバーとともに夜を徹して機体の設計、製作、整備を行う。

そんな過酷な活動をこなすのは、空を翔るその一瞬に詰まった滑空機の魅力を知っているから。

「少しでも遠くへ飛ばしたい。」

MaPPL来年度部長高橋(人文・社会2年)の決意は固い。
チームが狙う目標記録は、チーム記録、学生記録、大会記録等いくつもある。少しでも遠くへ飛ばしたいのだ。

今年の夏、空を翔る雛は、自身の全てをかけるその日の空をすでに見つめている。

※記事内の学生は2018年2月の取材当時のものです。

イメージ02

南大沢キャンパスでの練習風景2

【取材・文:法学系 髙田大輝(学生広報チーム)】

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