東京都立大学日野キャンパスに新たな教育研究施設(6号館)が誕生!
2023年10月、システムデザイン学部3・4年次生とシステムデザイン研究科大学院生が学ぶ日野キャンパスに、産学公連携スペース「TMU Innovation Hub」や様々な実験室、講義室などを備えた新たな教育研究施設(6号館)が誕生しました。そこで今回は、6号館の概要をフロアガイドとともにご紹介します。
郊外に位置する日野キャンパスは、静かで落ち着いた学びの環境があり、穏やかな時間が流れています。6号館にも、開放的なスペースや光を多く取り入れた窓、気軽に利用できるベンチスペースが多く設けられており、日野キャンパスらしい施設となりました。2023年夏、南大沢キャンパスからこの6号館に電子情報システム工学科※と機械システム工学科の研究室が移転しました。
※2025年度から電気電子工学科に名称を変更します。
産学公連携スペース TMU Innovation Hub
本施設での交流・連携を通して、多摩地域の振興に貢献することを目指した産学公連携スペースです。起業を志す方、地域の企業・団体の方にもご利用いただけるセミナールームやインキュベーションルーム、研究機器共用センターが備わっています。
広々と開放感のある吹き抜けでベンチスペースも多く設けられています。
白を基調とした6号館の中で温かみを与えてくれます。
(上)階段ベンチタイプになっていて、学生も自由に利用できます。
(下)コンセントを完備したコモンスペースも設けています。
季節に合わせて温度調整した水を使い、室温・湿度ともに快適性を保ちます。
120名程度収容できます。
日野キャンパス全体が見渡せます。
テラスの近くにもベンチスペース
6号館を利用している先生方へ印象を伺いました。
システムデザイン学部 電子情報システム工学科
須原 理彦 教授
日野キャンパスに移転してきて
♪あの日あの時あの場所で…♪は小田和正さんのヒット曲の歌詞ですが、人が過去の出来事に思いを馳せるとき、その出来事はたいがい時間と場所に紐づけられます。思い出の印象は、嬉しかった瞬間や身に染みた瞬間などその時に感じた喜怒哀楽の深さに関係しますが、その場所で過ごした年月の長短には特に関係しません。そしてまた人が思い出を再生する場面にはその時に関わった人たちが登場します。
私が東京都立大学に赴任して以来20年以上過ごしてきた南大沢キャンパスでの幾多の思い出ももちろんそうですが、日野キャンパスに研究室ごと移動してきてまだ2ヶ月足らずであっても、私にとって先に述べたような印象深い場面がすでに幾つもできました。移転作業では、延べ多くの人たちにお世話になったり共に作業したり、今までキャンパスが離れていて簡単には会えなかった教職員の方々にもキャンパス内でちょっと歩けばすぐに会いに行けたり、キャンパス内で偶然ばったり出会ってタイムリーに会話できたり、入居したフレッシュな6号館の守衛さんがいつも丁寧に挨拶してくださったり…。日野キャンパスに通うようになって、ささやかですがこのような幾つもの場面を経て今、「よしっ、またここから新たな気持ちで教育・研究・学務を始めようか!」という感覚になっています。
今後も日野キャンパスで、日々大変なことはたくさんある中でも、ますます印象深い時間を過ごしていくことなると思います。そして、私たちが関わる学生の皆さんにとっても日野キャンパスが、「あの日あの時あの場所」として記憶に残り、願わくば将来の糧となる思い出になるべく日々の指導・支援を精一杯に行っていこうと思います。
※電子情報システム工学科は2025年度から電気電子工学科に名称を変更します。
システムデザイン学部 機械システム工学科
角田 直人 教授
移転してきた感想と今後について
本年の夏休み期間中に、南大沢キャンパスの機械システム工学科の研究室は日野キャンパス6号館に移転しました。猛暑の中の引っ越し作業でしたが、特に学生の皆さんの頑張りで無事遂げることができました。これまで本学科は日野と南大沢に分かれていましたので、これで名実ともに一つの学科になった感があります。6号館は4階建ての新たな教育研究棟で、機械システム工学科では、ほとんどの研究室が1階に実験室を構え、2階に講義室と学生実験室、3階に研究室用の学生室、4階に教員居室があります。行き来がしやすく、機能的であると同時に開放的で心地のよい空間です。学びと研究はもちろんのこと、ときにリラックスができるようなデザイン上の仕掛けがいろいろとなされていることに日々気付きます。私の実験室は外光を多く取り入れた空間で(ただし直射日光は当たらない)、朝一番の実験のやる気を起こさせたり、前向きな気分にさせたりしそうです(恐らく)。また、6号館の特長の一つは産学公連携センター、研究機器共用センター、インキュベーションルームが設置されていることです。機械システム工学科の教員はこれらに密接に関わっており、共同研究、実用化や起業を一層推進できる環境となりました。その点からも、6号館を機械システム工学研究の中核・発信地にしていきたいと考えています。