東京都立大公式WEBマガジン
2021.03.05
授業潜入レポート Vol.1

経済経営学部専門教育科目 “マーケティング・コミュニケーション”

大学での学びは高校までとは大きく違います。「大学ではどのような授業をしているのだろう」と気になる方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、経済経営学部専門教育科目のマーケティング・コミュニケーションの授業に潜入するとともに、担当教員である経済経営学部の水越先生に指導のポイントや狙いなどを教えていただきましたので、その様子を紹介します!

キービジュアル

身近なことを論理的に理解するマーケティング・コミュニケーション

水越教授
水越教授
経済経営学部教授 水越 康介(みずこし こうすけ)

2005年神戸大学大学院経営学研究科博士後期課程修了、博士(商学)。同年首都大学東京都市教養学部着任。専門分野はマーケティング・市場における価値形成メカニズムの考察。主な著書に『ソーシャルメディア・マーケティング』ほか

Q.マーケティング・コミュニケーションとはどのような学問なのでしょうか。

水越:この授業は経済経営学部の入り口として、マーケティング論をもとに関連知識を学ぶものです。マーケティング・コミュニケーションでは、企業広告と消費者行動の関係性や人々の日常生活が企業活動とどのように関わっているかを学んでいきます。日常生活を題材にすることが多いため、学生にとっては理解しやすい内容の学問だと思います。

マーケティング・コミュニケーションとはどのような学問なのでしょうか

Q.授業の進め方や、気を配っていることを教えてください。

水越:学生にレポート作成を課して、まとめてきたことを授業中に紹介したり発表したりしてもらうというスタイルでおこなっています。コミュニケーションに関する授業ということもあり、意見や感想を述べてもらうことを重視しています。最近はインターネットの影響力が大きく、看板広告やテレビCMだけでなく、ソーシャルメディアの活用も活発になっています。ソーシャルメディアの動向は学生の方が詳しいので、彼らから教えてもらうこともたくさんあります。現実を捉える理論と、理論を乗り越えていく現実の両方を学べます。

Q.授業での学びを通じて、学生にどんな成長を期待していますか。

水越:この授業をステップにして、経営学の組織の話、経済学のモデルの話など、より専門的な領域に興味をもってもらいたいですね。もちろん、マーケティング自体にも興味を持ってもらえれば、よりうれしいです。学生には毎回、教科書に書いてある理論的な話を、自分なりに具体的な事例と結びつける作業をおこなってもらっています。これは日常的な出来事を論理的に考えることや、ビジネスで求められるスキルを養うことにつながります。

学生にお話を伺いました

沢 大樹さん(経済経営学部 2年)
沢 大樹さん

授業後のインタビュー取材に自ら手を上げてくれた沢さん。コロナ禍による授業のオンライン移行にも、良かった面もあると前向きな意見を述べてくれました。

Q.マーケティング・コミュニケーションの授業を受けようと思った理由と、授業を受けての感想を聞かせてください。

沢:私は経営学志望で、前期に水越先生のマーケティング・マネジメントという授業を受講したところ、とてもおもしろかったので、後期のこの授業も受けようと思いました。水越先生は、授業で学生が話しやすい雰囲気をつくってくれます。先生や他の学生の意見を聞くことで、いろいろな人の考え方がわかり、とても楽しいです。この授業で習ったことは日常生活でも経験することが多く、また他の授業の講義内容ともつながったりして、学んだことがすぐに役立つ実感があります。この授業を受けたことで視野が広がったように思います。

Q.コロナ禍でオンライン授業になっていますが、困ったことや不便なことはないですか。

沢:マーケティング・コミュニケーションの授業に関しては、オンラインの方がいいのではと感じています。発表が中心の授業なので、対面だと恥ずかしさが先に立って、なかなか意見が言えなかったりします。オンラインだと顔を出さずに発言できるので、どんどん自分の意見を言う学生が多く、たくさんの考え方を聞くことができるのでよかったなと思います。

2021年1月13日の講義に潜入!

講義はオンラインで受講。

2020年度は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて対面での授業は大幅に制限されました。この日の授業はインターネット会議システムを使いオンラインでおこなわれました。
水越先生は、今回の講義のキーワードとなる「準拠集団(消費行動に強い影響を与える友人などの集団)」について一通り説明した後、画面に受講生が事前に作成したレポートを映し、目についたものを紹介します。レポートを書いた学生に詳しい説明を促すこともありました。
指名された学生は、レポートに記した事例の背景や状況などの詳しい説明や、自分なりの分析を語っていきます。水越先生は、それらの発言を受けて、さらにテーマを深めるための説明を重ねていきました。

オンライン講義の画面
オンライン講義の画面

多様なモノの見方・視点があることを学び合う

この日の講義は、消費行動に影響を与える「集団」をテーマにしていました。
私たちは日常的に、いろいろな人の影響を受けています。学生の皆さんからは、身近な友人や家族だけでなく、マスメディアやソーシャルメディアなどの影響でつくられる様々な準拠集団やオピニオン・リーダー(集団の中で特に影響力の強い人)の例がたくさん報告されていました。
多様な視点からの意見を出し合うことで、他人からの影響について、より深い理解へとつながる内容となっていました。

授業のテキスト
授業のテキスト

取材を終えて

取材を終えて
水越先生は、1人1人の学生の意見を大切にして、1つの理論がたくさんの事例につながることや、たくさんの人たちの考え方を学生に伝えられるように授業を進めていました。現代社会は日常生活でマーケティングに触れる機会がたくさんあるからこそ、企業の考え方や広告活動を理解するために、マーケティング・コミュニケーションを学ぶ必要があると改めて感じました。
TOP